救急搬送後の夫婦支援|病院MSW連携の解決事例
救急入院したご主人と認知症の奥様に対し、入院中の身元保証から夫婦同室の施設入所、遺言・不動産整理、ご逝去後の死後事務まで進めた病院MSW連携の解決事例です。
身元保証 /
救急入院のあと、支払い窓口・緊急連絡先・退院後の生活が一気に詰まると、病院もご家族も動きにくくなります。 この解決事例は、急性期病院のMSWからの相談を起点に、ご夫婦が安心して暮らせる受け皿まで整えたケースです。
この事例で分かること
- 救急入院と認知症のご家族が重なったときの進め方
- 「保証人を見つける」だけでなく、退院後の住まいを同時に考える必要性
- ご逝去後も残された側への支援が続くこと
相談内容
自宅で倒れたご主人が救急搬送され入院。奥様は認知症のため、退院後に自宅で生活するのは困難でした。入院費も未払いで、退院期日も迫っていました。
お子様はなく、親戚とは疎遠です。奥様は認定調査を受けていませんでしたが、認知症の症状がみられ、冷蔵庫が壊れたまま食べ物を入れて召し上がるなど、在宅継続は難しい状況でした。MSWから入院費支払いについて電話しても話がかみ合わず、解決しません。
ご主人は自立歩行が困難となり、退院後に自宅へ戻っても家屋が古く、車椅子での移動も難しい状態でした。「妻をひとりにはしておけない」というご主人の強い思いもあり、夫婦一緒に安心して暮らせるプランをご提案しました。
ご本人の状況(概要)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年齢 | 夫93歳/妻86歳 |
| 介護認定 | 夫:要介護3 |
| 病歴 | 夫:腎機能低下、慢性心不全 |
| ADL | 夫:基本動作は自立、両下肢筋力低下/妻:自立 |
| 経済状況 | 60万円/月、預貯金1億円 |
| 本人の意向 | 万が一自分が先に亡くなっても、妻が安心して暮らせるように準備しておきたい |
持ち家あり。お墓はなく、葬儀についての希望も特にありませんでした。
必要とされていた支援は、入院・入所時の身元保証、施設紹介、遺言書作成支援、不動産売却支援、死後事務委任です。
課題
- 入院中の身元保証・支払窓口が整っていない
- 退院後に夫婦で安全に暮らせる場所がない
- ご主人が先に亡くなったあとの奥様の生活が未整備
対応内容
- 入院中のご主人へ繰り返し訪問
身元保証および死後事務委任について丁寧に説明し、ご納得のうえで契約を締結しました。
- MSWへ経過報告しながら施設調整
夫婦同室で暮らせる施設をご提案し、見学に同行。入所が決まり、入所準備から入所時・退院時の手続きを代行しました。
- 自宅の整理
電気・ガス・水道等の解約、不用品廃棄、不動産売却による現金化を進めました。
- 遺言書作成支援
ご主人の意向を伺いながら、公正証書遺言の作成を支援しました。
ご逝去後の支援(死後事務委任)
- 施設からご主人ご逝去の連絡を受け、ご遺体引取り、葬儀社手配、関係者への連絡、喪主代行、納骨・永代供養まで実施しました。
現在も施設で暮らしている奥様への定期訪問を行い、施設のケアマネジャーと情報を共有しながら支援を継続しています。
結果
- 入院中の保証と、夫婦同室での施設入所までつなげられた
- ご主人の意向に沿い、奥様が一人で残されない備えを置けた
- ご逝去後も、奥様への定期訪問が続いている
ポイント
- 夫婦で最期まで一緒に暮らしたいという希望を叶えるための支援
- 夫に万が一のことがあっても、妻が安心して暮らせる支援
- 安心して最期を迎えられるような支援